HPのパソコンが「SMART Hard Disk Error」で起動しない原因
SMART Hard Disk Errorのメッセージ
SMART Hard Disk Error
The SMART hard disk check has detected an imminent
failure. To ensure on data loss, please backup the
content immediately and run the Hard Disk Test in
System Diagnostics.
Windows11やWindows10などのHP製パソコンで起動させてもWindowsが起動せず「SMART Hard Disk Error」と言うメッセージが表示され停止してしまう故障もあります。
SMART Hard Disk Errorは
などのエラーコードとセットで表示されるエラー画面です。
発生原因
「SMART Hard Disk Error」はSelf-Monitoring, Analysis and Reporting Technology
(略してS.M.A.R.T.)と言うHDD/SSDの自己診断機能により異常が検出された場合に表示されるエラー画面です。
これはHDD/SSDが機械的(物理的)に壊れている・壊れかけている事を意味します。
一般的にはHDD/SSDのSMART値の各パラメーターの標準値がしきい値を下回った事をパソコンが検知するとSMARTエラーを警告します。
SMARTエラーが検出されたHDD/SSDは使用するべきではございません。
エラー画面の内容を説明
SMART Hard Disk Error下のメッセージを日本語に直すと「SMARTハードディスクチェックで、緊急の障害が検出されました。データの損失を防ぐため、コンテンツをすぐにバックアップし、システム診断でハードディスクテストを実施してください。」と記載されています。
「Hard Disk 1 (301)」と記載されている下には「F2 - System Diagnostics」と記載があります。
これは「F2キー」でシステム診断に入ると言う事です。
その下には「Enter - Continue Startup」と記載がありますが、これは「エンターキー」で起動を続行すると言う意味です。
修理依頼時の症状と実際に診た時の症状
当初お客様からはパソコンを起動すると「SMART Hard Disk Error」が表示されエンターキーを押しても「SMART Hard Disk Error」の画面に戻りWindowsが起動できないと言うものでしたが、何回か起動確認してみたところ時には「Boot Device Not Found」と表示されたり「自動修復を準備しています」と言う表示から進まなくなりフリーズしたりと言う症状も確認できました。
「SMART Hard Disk Error」はSSDがUEFI/BIOSで認識しているからこそ表示されるエラーですが「Boot Device Not Found」の時はSSDを認識しておらず「自動修復を準備しています」の場合はSSDが認識していてSMARTチェックもクリアできたからこそWindowsのブートに進む事ができたと言う事になりますが、僅かなデータアクセスでフリーズしたと言う事になります。
HDDの故障であれば比較的症状は変わらないので基本的にこの様な事にはならないのですが、このように症状が直近で変化して一定しないと言うのはSSDの故障でよく見られます。
システム診断でHP PC Hardware Diagnostics UEFIを立ち上げてSSDのテストも行ってみましたがSSDが認識しておらず検査自体できなかったり検査できた時もSMART
CheckでPASSEDとなったもののShort DSTでWARNINGとなりました。
何れにしてもSSDの故障です。
「SMART Hard Disk Error」の対処方法とSSD交換修理事例
今回修理を承ったHPのパソコン
上記SMART Hard Disk Errorを発しているパソコンはHP Pavilion Aero 13-be0037AUと言うノートパソコンでWindows11が起動しなくなってしまい修理を承ったものです。
「Hard Disk 1 (301)」と表示されていますが実際にはHDDではなくSSDが搭載されております。
13-be0037AUはHP Pavilionシリーズのパソコンではありますが、この機種に限らずHP ENVY
やOMENやSpectreやHP ProBookやHP EliteBookなどHP(ヒューレットパッカード)のパソコンであれば同じ問題が発生すると「SMART
Hard Disk Error」や「Hard Disk 1 (301)」と表示されるパソコンがあります。
SMART Hard Disk Errorのコンディションは主に2通り
SMART Hard Disk Errorのコンディションは大まかに2通りに分けられます。
Windowsが起動するものと起動しないものです。
起動を継続・続行してWindowsが起動・稼働できるのであればHDD/SSDが故障しているけども、まだ何とかWindowsが動作できる状態。
Windowsが起動できないのであれば起動できない程HDD/SSDが壊れている状態と言う事になります。
Windowsが起動できる場合の修理・対処法
まずはデータのバックアップです。
Windowsが起動できる場合で大切な個人データ・ファイルがある場合は至急USBメモリや外付けHDDなどにコピーをお取りください。
次にパソコンの修理・HDD/SSDの交換です。
「SMART Hard Disk Error」が表示されるHPのパソコンでもWindowsが稼働できるのであれば、現状のWindows環境・導入済みアプリケーション・設定・アカウント・個人データ・保存ファイルなど消さないで保持したままHDD/SSD交換修理ができる可能性がございます。
不良セクタを除いたクローン作成による換装です。
例え現状でWindowsが稼働できている場合でも壊れているものは壊れていますので成功するかどうかは試してみないと判りません。
しかし成功すれば最善の修理となります。
無駄にパソコンを起動させたりHDD/SSDの診断を行ったりすると余計な負荷がかかり更に状態を悪化させるリスクが高まりますのでご希望の場合は以降パソコンを通電しないで修理ご相談ください。
その他の修理の方法としてはリカバリインストールやWindowsインストールです。
お客様の方でリカバリメディアをお持ちであればリカバリインストールで工場出荷時相当のWindows環境を導入する事ができますしリカバリメディアが無い場合でもWindows11のパソコンであればWindows11のクリーンインストールWindows10のパソコンであればWindows10のクリーンインストールで対応する事ができます。
新しいHDD/SSDへ取り替えた後にこれらの方法でWindowsを導入すれば「SMART Hard Disk Error」の画面表示されずそのままWindowsが立ち上がるようになります。
Windowsも起動できない場合の修理・対処法
この場合の修理はクローン作成できませんのでHDD/SSD交換した後にリカバリインストールかWindowsインストールです。
今回の修理はSMART Hard Disk ErrorでWindowsも起動できない状態でしたので、こちらが当てはまります。
SSD交換を行いWindows11のクリーンインストールでの修理となりました。
尚、もし大切なファイルがある場合、当店ではHDDやSSDが故障したパソコンから必要なデータを取り出すデータ復旧サービスを行っております。
データ復旧サービスでファイルの取り出しのみを承る事もできますしパソコン修理(HDD/SSD交換)と同時に承る場合はより安価に対応する事ができます。
「SMART Hard Disk Error」であれば基本的に当店でデータ救出可能です。
状態が悪化するとデータの取り出しが難しくなりますので以後パソコンを動作させないままご相談ください。
「SMART Hard Disk Error」の修理はお任せください
当店ではHDD/SSDが故障してWindowsが起動できないパソコンの修理・HDD/SSD交換修理をメーカー修理より格安にて行っております。
「SMART Hard Disk Error」や「Hard Disk 1 (301)」エラーが表示されるHP・ヒューレットパッカード製ノートパソコン・デスクトップパソコンや液晶一体型パソコンの修理は是非ハードディスク交換サービスをご検討ください。