HDDの容量とWindowsの容量の違い
稀に交換サービスを承ったお客様から取替えたストレージとwindows上に表示されるドライブのサイズが違う。
容量が少ないのは何故かと質問される事があります。
これは修理したからとか部品を交換したから発生する問題ではございません。
日々パソコンを使用している中で理由は判らないがサイズが異なるのは当たり前と既に判って使用している方が多いかと思います。
しかし実際になぜ少なくなるのかと言うのは判らない方も多いかと思います。
HDDとWindows上の容量表示が違う理由
1つ理由は見えない領域
例えばメーカーパソコンの場合は機種によりCドライブ以外にDドライブがあるものもありますしリカバリ領域やRE・回復領域など普段使用する際には見えない領域もあります。
パーティションを区切ってそれらの領域が割り当てられていますのでCドライブ=ハードディスクの容量とはなりません。
ご自身の内部ストレージがどのようなパーティションになっているのか、どの部分にどのぐらいのサイズが割り当てられているのかはコントロールパネルの管理ツール・コンピュータの管理で記憶域タブのディスクの管理から確認する事ができます。
もう一つの原因はサイズの表示が異なるため
例えば1パーティションとして使用する場合でもwindowsのOS上で表示されるドライブサイズは実容量より少なく表示されます。
これはシステム上で取り扱うサイズ表示とストレージの実サイズは異なるからであり簡単に言えば1KBを1000バイトとして取り扱うか1024バイトとして取り扱うかの違いです。
例えば20GBを1パーティションとしてフォーマットすると18.6GBと表示されます。
500GBの場合はドライブサイズ上では465GBと表示されます。
実容量が大きければ大きいほど表示の誤差は大きくなります。
KB(キロバイト)MB(メガバイト)GB(ギガバイト)等単位が繰り上がる際に1000倍として計算するか1024倍として計算するかで表示が変わってきます。
HDDの容量とWindows上の容量表示の考え方
HDD容量の考え方
例えば一般的に500GBのHDDのLBA論理ブロックは976,773,168個。
セクタ数がこれだけあります。
1セクタは通常512バイトです。
976,773,168個のセクタ×512バイト=500,107,862,016バイトと言う事になります。
実際のストレージで取り扱うデータの繰り上がり単位は1000倍。
500,107,862,016バイト÷1000で500107862.016KB
小数点を省けば約500107862KB
500107862.016KB÷1000で500107.862016MB
小数点を省けば約500107MB
500107.862016MB÷1000で500.107862016GB
小数点を省けば約500GBと言う事です。
尚、500,000,000,000バイトを超えているように500GBでも実際には若干サイズが多くなっていてピッタリではありません。
Windows上の容量表示
500GBを1パーティションでNTFSフォーマットすると他の絡みもありますので500,107,862,016バイトを丸々ドライブに割り当てにはなりませんが例えばフォーマットしたら500,105,216,000バイトになるとします。
これを1024で割ると488384000KBです。
更に1024で割ると476937.5MBです。
更に1024で割ると465.75927734375GBです。
約465GB
ですので500GBは465GBと表示されるわけです。
容量表示の違い 結論・まとめ
減っている訳ではなく単なる表示の違い
これは単に計算方法による表示の違いにすぎません。
容量が減るわけではないのです。
コンピューターを開きそのCドライブなりDドライブなりそのドライブのプロパティを開いて確認してみてください。
バイトによる表示とその右のGBの表示が違うのがお判りになると思います。
サイズが少なく表示されるのは簡単に言えばその違いです。